Particular木佐木のこだわり

こだわりの木八女杉

明治二十八年、百年を超える
八女杉の老舗製材所

山口製材所 代表山口和夫 様

福岡県南部・八女地域は、江戸時代から久留米・柳川両藩による植林が盛んに奨励されていました。私ども山口製材所も明治29年の創業以前から、長く八女杉に関わって事業を営んでいます。また代々引き継いできた山では、何代も前から八女杉を育て続け、現在も子孫や未来のお客様のために、植林と木のお世話を絶やすことはありません。長い時間をかけて取り組むことが、この仕事の特色でもあります。

当製材所の手がける材木の大半は、自ら育てた木をはじめとする八女杉です。肥沃な腐植層に富んだ土地で育つ八女杉は、豊かな雨と丹精込めた育成によって、木目が美しく年輪が強く詰まり、手ざわりの優しさと色合いのあたたかさから、美林の八女杉と呼ばれるほどです。建築材としては強度と粘り強さを併せ持っています。また、真っすぐで美しい姿は、床柱などの見える部分に、より大きな魅力を発揮します。

山口製材所では、この八女杉を自然に近い状態で時間をかけて乾燥させる方法で加工しています。空や風といった自然の条件を活かし、じっくりと3ヵ月~半年をかけて最適な乾燥に近づけていきます。木は山にある時も、木材となった時も、しっかりと手をかけて世話することで、その能力を発揮してくれます。当製材所では、100年以上前の古民家の建築材も再利用する加工を手掛けていますが、本当に良い木に良い加工を加え、くりかえし手入れをすることで、何百年もの間、美しさを保つことが出来ると実感しています。

木佐木建設さんとは、木に対するこだわり・思いに共通する部分が多く、木の魅力・木の素晴らしさを活かした建築に製材所として関わることが出来て、とても嬉しく思っています。良い木造建築が長く愛されるよう、私たちも力を発揮できれば、幸いです。